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  • 皆川夏樹

今年もやります、市民講習会「延命は希望しません」2023年10月8日(日)開催予定


2023年チラシ原案
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 またぞろ、新型コロナウイルスがうろうろ徘徊して、学級閉鎖の声もちらほら聞くようになってきましたが・・・、定例イベントとして、今年も登別市民講習会を開催いたします。


 今回は、メインの顔触れは昨年と同じ、東京の訪問看護師さん、嵯峨崎泰子氏、と、島根の病院長、鈴木賢二氏、それと私皆川夏樹、でお送りします。決してさぼっているわけではなく、前回もご好評を頂いた、ということと、嵯峨崎、鈴木両氏も、ぜひまた登別温泉に入りたい、とご希望だったこと、それからもちろん、テーマを煮詰めるために、格好のメンバーだ、ということがあります。


 そんなわけで、テーマは、昨年の、「孤独死はいやですか?」とつながっている部分も残した、「延命は希望しません」です。

 内容は、最後の文章と、チラシをご覧ください。以下、簡単に、出演者の紹介を。


 嵯峨崎泰子氏は、4年前の市民講習会にもお越し頂いているので、なんと3回連続のご登場になります。東京で、訪問看護を中心に仕事をされ、ご自宅で亡くなる方のお看取りもたくさんご経験があります。


 鈴木賢二氏も、昨年に引き続いて2度目のご登場。島根県山間部の中規模病院の病院長をされておられます。病院医療の立場から、「延命はしないでほしい」という希望にどう答えるのか、を語って頂きたいと思います。


 地元からは、グループホームで働いておられる看護師さん、岡瑞恵さんにご報告をお願いしました。施設入所をされている高齢の方、またはそのご家族からは、延命を希望されず、施設で看取りまで、と望まれる方も増えていますが、なかなかそう簡単にはいかない現状をお話し頂きます。


 後半には、会場の方々からのご質問にお答えすることを中心に、シンポジウム形式で、それぞれの立場から、「延命」とは何か、した方がいいのかしない方がいいのか、を論じ合いたいと思います。


 皆様それぞれに、感染対策は十分に講じられた上で、ぜひ10月8日、会場に足を運んでくださるよう、お誘い申し上げます。

 

「延命は希望しません」

みながわ往診クリニック 皆川夏樹


 延命、というのは、医学用語ではない。延命治療、という治療は、少なくとも日本の場合、保険医療の項目にはない。医者は、大学や、研修医のときに、この「用語」を学ぶ機会はまずない。延命、というのが何を指すのか、実はよくわからない。


 わたし自身、ずっとこの言葉の意味がわからず、その由来を不思議に思っていた。もしかしたら、手塚治虫の漫画『ブラックジャック』で初めてこの言葉に触れたかもしれない。マスコミや小説テレビなどで使われるようになった言葉なのかもしれない。


 この言葉は、現代ではそもそも否定的な響きを持っている。つまりは、「延命」は「しない方がいいもの」ととらえられることが多いようなのだ。患者さんやそのご家族から、「延命はしないで下さい」とよく聞くようになった。反面、「検査して下さい」、「手術して下さい」とは聞いても、「延命して下さい」という言い方をされることはまずない。あたかも、「延命して下さい」とは罪深い要求であるかのように。


 しかしそうなると、「延命」は、「しなくていい(しない方がいい)医療行為」を指すもの、ともなりかねない。

 すると、「延命はしないで下さい」と言われた医者の方は困ってしまう。だって、そもそも「延命」、が何を指すのかわからないんだもの。「しなくていい医療行為」なんて、習ってないもの。


 字面だけを見れば、延命、とは、命を延ばす、ことであり、これは(すべて、ではないとしても)医療が本来目標としてきたことのはずだ。医者は皆、色々悩みながら、たくさんたくさん勉強をして、命を延ばすための技能・知識を身につける。命を延ばすために、たくさんの医療行為ができるように訓練を続ける。

 しかし、土壇場まで来て、「延命は希望しません」だ?

 しなくていい医療行為?そんなものあるのか?俺が勉強してきたのは、しなくていい医療行為なんかであるはずがない。・・・


 実を言えば、病院で働いていて、亡くなった患者さんのことを振り返るとき、「ああしていれば」「こうしていれば」、と思うのと同時に、「あれはしなくてもよかった」「これはしない方がよかった」ということも、たくさんあるのです。ありはするのです。

 「しなくていい(しない方がいい)ことはしないで下さい」。・・・って、当たり前のことなんだけど、こんなに難しいことはない。


「延命を希望しない」のであれば、一番いいのは、救急車を呼ばないこと、病院に行かないこと、なんでしょうか。



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